ちくわブログ

のらりくらりのちくわさんです。

100%の安全を求め、自分自身を騙し続ける人たち。

togetter.com

 どうも、放射脳が普段食ってるモノの放射線量を全部調査して、もう何も食えなくなって餓死するまで追い詰めてやりたいと、ワリと本気で思ってるちくわさんです。

 ブコメにも書きましたが、311以前にも100%安全な食品なんて存在しませんでしたし、現在は食への安全不安から、その安全基準がより厳格に設定されました。大半の人は厳格化された安全基準により不安を解消しましたが、未だ不安に駆られている人たちがいます。それが「放射脳」と揶揄される人たちです。

 放射性物質と聞くと、いわゆる原爆や原発で用いられるウランプルトニウムを思い浮かべる人たちがいますが、それは半分正しく、半分間違っています。それらはあくまでも「高い放射線量を持つ(放つ)放射性物質」であり、世の中にはそれに至らない放射性物質が溢れているからです。

放射脳」は100%安全な食品を求めていますが、どんな食品でも微量の放射線が含まれています。太陽から降り注ぐ中性子は大気中の原子や物質に吸収されて放射性物質に変わりますし、自然界には多種多様な放射性物質が存在し、我々は日々それらを知らずうちに取り込み、体内に蓄積させながら生きています。

 この蓄積された放射線量が運悪く許容値を超えてしまうと放射線障害を引き起こしますが、一部の高線量の放射性物質を除けば、大抵の低線量放射性物質半減期は短いですし、殆どの場合において危険な許容値を超えてしまう前に体外へ排出されます。これは自然が有するメカニズムであり、だからこそ我々人類のみならず地球上のあらゆる動植物は、放射線塗れの世界において、今まで生存出来たとも云えます。

  このように、自然環境の実情とそのメカニズムを知れば放射性物質は決して怖くありません。そもそも100%の安全を求めると、何も食べられませんし何も飲めません。レントゲン撮影も出来ません。放射線治療も行えません。放射能泉(ラドン温泉、ラジウム温泉)を楽しむ事も出来ません。

 一方でゲルマニウムのように、科学的根拠がないにも関わらず、何らかの医療・美容効果があるかのように広まったケースもありますので、矢張り「識る」という事は非常に大切です。

 しかして、間違った知識をインストールしたまま、そのアップデートを行えないままの人たちが未だに存在します。

 

1)安全基準は生態被曝量から換算されています。

2)厚労省がストロンチウムやプルトニウムも検査していますが、いずれも範囲内または検出限界未満です。

3)放射線の危険性の基準は天然か人工かは関係ありません。基準値を超えるかどうかです。低線量被曝でも基準値を超えれば危険ですし、(物理的に、ややナンセンスな例えですが)高線量被曝でも基準値内に留まるなら、すぐに重度の放射線障害が発生したり、即死する事はありません。

 

  この手の人たちは執拗に「ゼロ」を強調しますが、これは「非検出(検出限界未満)」の話なんですね。安全基準上問題のない範囲での検出をそう表現するだけの話であり、「非検出」=「検出数がゼロ」ではないんです。むしろそうした表現をしていると思い込み、率先して使う事で「行政はゼロ検出と云ったのに実際はゼロではなかった! 私たちは騙されているんだ!」と自分自身の不安を煽るという自爆ならぬ自曝行為を続けているのが、彼ら「放射脳」なのです。

 

 世の中に放射線量が完全にゼロの物質など有り得ません。大半の物質が大なり小なり放射線を出していますし、人体自身も放射線を出しています。100%の安全を求める彼らは自分たちが100%の安全を保っていると信じているハズですが、現実にはそんな事はありえません。チェルノブイリ以前も以後も、フランスの原発事故の前も後も、311の前も後も、世界中の人たちはありとあらゆる場所で放射線に曝されながら生き続けているのです。しかし、その事実を認める事は「6年間の自分の全てが間違いであった」と認める事に他なりません。彼らはそれが怖いのでしょう。

 そうして今日も自分を騙し続け、その嘘に騙される同士が現れるのを待っているのです。彼ら「放射脳」が求めているのは「6年間の葛藤は無駄じゃなかったんだよ。貴方が正しいんだよ。世の中の皆は政府や電力会社に騙されてるんだよ」と肯定してくれる同士であり、そんな同士との傷の舐め合いにより被害者=社会的弱者を気取る事であり、事実を知る事や事実と向き合う事ではないのです。

 

 過ちては改むるに憚ること勿れ。

 間違う事や間違った事を認める事は決して恥ではありません。

 人は誤りを認めてこそ、明日へ、未来へ進めるのですから。

 

 過ちて改めざる是を過ちという。

  過ちを指摘されて尚、その事実から目を背け続ける事こそが恥なのです。

 そして放射脳は、6年前と変わらない知識と時間を抱えつつ、被害妄想に塗れながら今日という大切な時間を無駄に過ごし続けるのです。