ちくわブログ

のらりくらりのちくわさんです。

日本礼賛番組が大嫌いで日本を飛び出したものの、結局日本への執着が強いせいで、日本人向けに日本語でブログを書き続けちゃう悔しいビクンビクンな元しばき隊。

www.from-estonia-with-love.net

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 ネット上で海外在住を自称する日本人のうち、特に海外の文化が素晴らしくて日本の文化が嫌いという人に限って、どういうワケか日本人向けのサービスに拘り続けて、結局「大嫌いな日本から離れらない自分アピール」をしている事実に気付いてないのが不思議で面白いですよね。よっぽど現地で楽しい事がないのか、それとも大嫌いな日本から離れる仲間を作りたくて必死なんでしょうか?

 仮にオレが同じような感覚で留学先からブログを書くなら、例えば「日本と比べて外国はこんなにも楽しい!」「人権意識皆無な日本人と違って、外国人の人権意識は豊かで反ヘイトのボクちゃんも大満足!」「海外の人たちは、お国自慢なんて全くしない謙虚な人たち!」みたいな内容にしますけどね。まあ、そういう事実があれば、ですけど。

 せっかく海外に留学しているのにその海外でしか得られない知見や情報をロクに活かさず、インターネットが繋がってりゃ世界中何処からでもアクセス可能*1YouTubeにアップされてた一部の外国人の感想を自説の論拠と勘違いしてドヤ顔した挙句、大嫌いな日本を一所懸命にdisってる文字をせっせこせっせこ打ち込んでる様子を想像すると、せっかくの留学が無意味すぎて泣けてきますよね。

 海外在住の出羽の守って、何故かブログやTwitterに掲載する写真は自撮りのセルフポートレートとか風景写真とか食べ物の写真ばかりで、現地の友人とのツーショットとか集合写真とか皆無なのも気になりますよね。素性を隠す必要がない実名ユーザーが多いFaceBookだと、洋の東西を問わずリア充は大抵知人や友人との普段の付き合いをアピールする傾向が強いにも関わらず、不思議とそういう光景を見た事がない。

 これは完全な妄想ですが、現地で「日本人は差別主義者のクソばかりなんだぜ! もちろんボクちゃんはそんな劣等日本人とは違って優秀な例外だから海外留学できたし、日本では差別主義者のネトウヨ共を差別する英雄なんだぜ! 君たちもネトウヨに困ってたら何時でもボクちゃんに相談しなよ! ネトウヨの素性を暴いて追い詰めてやるから!」とか素でやらかしちゃった結果、周囲から村八分にあってるんじゃないでしょうか? 正直、彼の普段からのネット上で言動から察するに、ワリと本気で心配になるレベルです。

 

 話を戻しまして、上記エントリでは『当ブログでもこれまでに何度も批判していますが、ここ数年日本のTVで流行している「日本礼賛番組」は、ほとんどが異常に過剰な演出や誇張、場合によってはミスリードや捏造に基づいたフェイク・バラエティです。』と批判しつつも、どの番組の何処にそうしたデマが含まれているのかは決して書かれていません。

 それどころか、「日本の凄いところを賞賛する海外の反応」という記事を掲載するために、その主旨に沿った記事の募集に対し、『いよいよ「ポスト真実」感がしますねえ。』と批判しつつも、別のエントリでは「日本の嫌いなところ」を語る外国人のYouTube動画を論拠に、日本礼賛番組を批判するんだからとっても面白いですよね。

 日本の良いところを紹介するための記事作りとして、日本を高評価する声を集めるのはポスト真実で、日本の悪いところを紹介するための記事作りに、日本を低評価するYouTube動画を集める事に無頓着な辺り、彼が批判しているのは手法でも手段でもない事は明らかです。

 であるならば、「日本礼賛番組」の中で展開されているデマを糾弾すべきですが、上記エントリのいずれを見ても具体的な批判は一つもないのは、云うまでもありません。

 

 逆に、キノトシキさんが持ち出した「日本を低評価する外国人」の反応に突っ込んでみましょう。

オーストリア出身の学生が語る「日本のここが大嫌い!!」

1. ピザ

日本人はピザが何なのかをぜんぜん理解していない。宅配ピザは信じられないほど高いし、居酒屋で出てくるピザもありえないし、冷凍食品として売っているピザもやたらしょぼいしもう意味わからん。

  どう理解してないのか書かれてないので、判断ができませんね。

 個人の好みもあるでしょうし、日本食だって海外に出れば現地でローカライズされて、本来の日本食と異なる事なんていくらでもありますが、それを文化侵略と捉えて批判する事自体がナンセンスとして、スシポリスなんて皮肉られる事もありましたね。

 あ、ひょっとしてピザポリスの方でしたか?

2. パン

日本のパンは残念すぎる。遠方だけど多少まともなパンを扱っている店があって、わざわざ買いに行っていたけど貧乏学生には辛かった。

 都市圏なら普通に美味しいパンが売られてますし、ド田舎にでも留学していたのでしょうか? 日本は地域の過疎化が他国より進んでいますので、在留していた都道府県によっては辛かったでしょうね。2011年には米よりパンの主食率が僅かに勝りましたが、その理由は「簡素化」と「バラバラ化」である*2と語られていて、各家庭においてパン食が美味しくなる要素は残念ながらありませんし。

 ただ日本製パンの味が残念かどうかはその人の味覚によりますし、焼きそばパンやお好み焼きパンなど、日本のパンは日本人の好みにあうように作られていますので、どう残念なのか書かれてないと単なる主観の問題に終わってしまうのは、ピザポリスの問題と同じですね。

 例えば、フランスパンは世界各国で好まれているパンですが、日本人の歯並びは世界でワースト1の上に咀嚼能力も低いため、硬いパンより柔らかいパンが好まれる傾向にあります。なので、美味しい食パンを作るパン屋さんは日本中にありますが、美味しいフランスパンを作るパン屋さんは少ないんですね。フランスパンが好きな人には辛いでしょうが、それも結局は個人の好みの問題でしかありません。

3. 野菜と果物

野菜や果物の値段もやたら高い。スーパーマーケットやコンビニなどのチェーンで買うと高い高い。もうTPP導入したらいいじゃんTPP

  日本では野菜や果物を生食する事が多いため、高い代わりに安全なんですよね。正直、スーパーやコンビニで買えるレベルの野菜は安い方なんですが、日本は四季がある分、天候によって不作が生じると需要と供給のバランスが崩れるため、それが価格高騰の原因になったりもするため、たまたま貴方が留学していた時期が悪かったというのも大きいでしょう。

 そもそもTPPが導入されても、国内産の野菜や果物が安くなるとは限らないし、需要が減らないとも限らないんですよね。同じような事は、かつてオージービーフが日本に入ったときにも起こっています。日本人の多くは安いから買うのではなく、安全を求めて買うんですよ。

 それでも野菜の安さを基準にしたいのであれば、中国にでも留学すればよいのではないでしょうか。中国野菜の安全性は疑問視されがちですが、都市部ではなく農村部ならそれほどでもないそうですし。

 何事も自分の都合にだけ良くなるようには出来ませんよ。

4. お役所仕事

役所の仕事ぶりが好きな人もそうそういないと思うが、日本のお役所はほかに比べるものが無いくらい酷い。語学の授業のアシスタントとして働いていたので所得税を収めていたが、還付金の手続きがまさに悪夢だった。手続きは信じられないほど面倒くさく、役所の窓口がいくつにも分かれているためにやたらとたらい回しにされ続け、とんでもなく時間を浪費した。

  まあこれは同感かな。ただ、システム的対応が是か非かと問われれば、役所の人間はより大勢の人間を相手にする必要がある以上、痛し痒しの面はありますね。

 ところで、オーストリアのお役所ってどんな感じなんです? もちろん日本的な「お役所仕事」な光景は一切ないって事でいいんですよね?

5. 融通の利かなさ

日本人は「決められた規則については、それが妥当なものかどうかなんて疑ってはいけない」と思っているようで、とことん融通が利かない。ほとんど留学生ばかりの寮に住んでいたが、「ネットが混雑するので Skype の使用禁止」という馬鹿げた規則があった。結局誰もその規則を守らなかったが、日本人の「どんな事情があろうと妥協や調整を認めない。だって規則だから」という発想にはついていけない。

 結局誰もその規則を守らなかったのなら、 融通利いてるやん。

 

イングランドから来た学生が訴える「日本のここが大嫌い ワースト5」

1. ホルモン

うちの国(イングランド)にもブラック・プリン(豚の血液入りの腸詰め)などというケッタイな食い物があるのでアレだけど、ホルモンは無理……。だって腸だよ腸。チョー無理。

 それ、お前が内臓料理嫌いなだけやろ。

 まあ、この学生さんは自分の好き嫌いを語っているだけだから、それを日本批判と勘違いしているキノトシキさんの頭がどうかしてるって事なんですけどね。

2. 日本人は「いいえ」と言わない

日本人は何かを断ることにはっきり「いいえ」と言ってくれないから困る。ストレートに「いいえ、無理です。ごめんなさい」とか言うのは失礼なことだとされているみたいだけれど、すごく遠回しな表現をされても面倒なのではっきり「いいえ」と言ってほしい。

 日本人は謙虚さを美徳としているからね。ただ、ハッキリ断る人は断るので、単にめぐり合わせが悪かっただけじゃないかな。少なくともオレは、ハッキリ断るタイプだし。

 ところで、この項目を自説の肯定材料にしておきながら、「日本はもうちょっと謙虚になるべきだと思う」なんて主張しているキノトシキさんはホントに面白いよね。

3. 終電の時間が早すぎる

日本人は飲みに行くのが大好きだけれど、夜遅くまで仕事をするから居酒屋に行く時間も遅くなる。なのに終電がやたらと早い。タクシーはとんでもなく高いから、終電を逃すと5時の始発まで待たないといけない。

 終電が早い? オレが使ってる沿線だと早朝5時から深夜1時ちょいまで走ってるワケだが。そも日本の都市圏なら最寄駅の周辺に居酒屋くらいあるし、時間潰すためのファミレスもあるし、オールできる場所もたくさんあるので特に困る事はないハズだが、終電が早いどうこう以前に、そんな施設すらないド田舎にでも留学してたんじゃないかな?

 つか、貴方の生国ではどうなってるの? ちょっと調べてみたら、ロンドン駅の始発は5時39分で終電は19時48分とあったんだが、日本よりめっさ早くね?

4. 青木ヶ原樹海

風光明媚な地である富士山の麓に自殺の名所とされる森がある。日本の自殺率の高さは世界で17番目という。日本人の「周りに迷惑をかけないように気遣う」という性質は美徳でもあるだろうけど、それが多大な抑圧にもなっているのではいか。小さい頃からそういったことを期待されて、学校では週末すら部活に拘束されて……。もっと「悩みを人に打ち明けていいんだ」という社会にしないと自殺率は減らないだろう。

  見出しと本文があってないんだけど。本文には同意。

5. 虫

日本の虫はマジで無理ですオェェェェェェェェェェ!!! 日本の、特にボロアパートなんかだと、とりわけ夏の時期は虫がどんどん入ってくる。どんなに水回りを綺麗にしても台所には虫が湧いてくる。家の中にはゴキやらなんやらがいるし、外に出りゃスズメバチに襲撃されるし、日本の虫はほんとうにありえない。

 都市圏ならそんなに虫もいないんだが、やっぱりド田舎に留学していたみたいですね。 

 

 そもそも自国と他国を比べて自国の方が良いと思うのは、極普通の当たり前の発想です。自国が良いと思う人だからこそ、当たり前のように自国を誇りますし、そうでなければ自国に住み続ける意味はありません。もちろん、自国が嫌いで住み続ける意味がないと思った人たちは海外に移住したり、海外国籍を取得したりしています。オレの好きな韓国人作家・林達永先生も、現在はアメリカに帰化してますしね。

 結局、キノトシキさんが云ってる事は、「オレは日本が大嫌いだから、日本が褒めちぎられるのは許せない。日本を褒める外国人はやらせで、日本を批判している外国人が真実だ!」って事でしかないんですよ。それこそが彼の中の「真実」なので、その真実に反する事を「ポスト真実」として否定するしか出来ないんですね。

 日本が嫌いで日本を出たのに、それでも日本への執着が捨てられなくて、大嫌いな日本が評価されるのが許せない余り、海外留学しているのに現地の人と仲良くするでもなく、ネットで日本人向けに日本と日本人をdisる事に生き甲斐を感じている様子を見てると、ホントに可愛そう。

 先の日本大嫌いな外国人紹介だって、身近に腹を割って話せる友達がいればそっちの声を紹介するだろうに、そういう友達が存在しないからか、YouTubeでわざわざ探し出してきたんだなあと思うと、泣けてくるよね。

 心の底から憐れに思う。

*1:ただし、リアルに中国と北朝鮮は除く。

*2:「コメよりパン」になった日本人の食卓