ちくわブログ

のらりくらりのちくわさんです。

「努力義務」の意味も知らず、「努力義務を怠っている事業者は監督官庁から呼び出しを受ける」と主張する id:usi444 は、今日もデマを垂れ流す。

なぜ鉄道会社が巨額の費用をかけてガンガンエレベータ設置してるのかわかるかな?君のようなチンピラならいざ知らず法律順守を掲げる企業には努力義務は重大なの。怠ったらむろん監督官庁から呼び出し。

 http://b.hatena.ne.jp/entry/259734800/comment/usi4444

 

 いやもう、妄想もここまで来ると病気ですよね。

 そもそも努力義務とは、法律が強制するには厳しすぎる場合に課せられる義務です。それ故に罰則規定が存在せず、また例外規定が設けられている場合もあります。

 もちろん「努力義務だし、罰則もないからやんなくてもいーじゃーん」というワケにはいきません。努力義務とは「達成しなくてもいい」ではなく、「努めなければならない」ですから、いずれ何処かで達成する必要はあります。

 しかして、事業者の資産・人員・収益などによってその達成に至るまでの労力・資金・時間は大きく異なりますから、これを強制する事は出来ないんですね。ですから罰則規定はありませんし、達成していなくても罪となる事はありません。

 これは、現在運行中のタクシーの全てにおいて車椅子利用者用乗降機の設置を義務付けられていない事や、鉄道車両の全てが同じく車椅子やベビーカーに対応した超低床電車になっていないにも関わらず、それを「障害者差別だ!」と論じる人がいないのと全く同じ理由です。

 と云いますか、この id:usi4444 メソッドに従えば、上記例のタクシー事業者や鉄道業者は今頃監督官庁から呼び出して「努力義務を達成しろ!何してんだ!」と強要されてないと辻褄があいません。努力義務にはノルマがなく、不達成=違法でもないし、未達成を理由に監督官庁に呼ばれる事は有り得ませんから、これは id:usi4444 が無知無学故に抱いた妄想であると簡単に看破出来るワケです。

 

 こういう当たり前の事すら知らない id:usi4444 のような「弱者の味方をすれば間違いないだろう」というゲスな偽善者が私刑的にデマを撒き散らし、そのデマを信じたヴァカがデマを拡散し、何ら違法な行いをしてない個人や事業者を犯罪者であるかのように扱うという地獄のようなデマロンダリングが行われているワケです。

 

 今回問題となっている話題に付随してピックアップされた障害者差別解消法は理念法であり、努力義務規定に関して罰則規定が存在しないのは、「バニラエアが謝罪したのは違法行為をしたから」というデマについて。というエントリでも解説しました。

 当然、今回の件でも同法に基づき、国交省がバニラエアに事実関係を確認しましたが、それでバニラエアが何らかの処分を受けたという事はありません。またこの確認は同法規定に基づくモノであり、バニラエアが不法な行いをしたから事実関係を確認された、という事でもありません。

 

 そもそもの問題として、関連法が異なる鉄道事業者と航空事業者を並べて単純比較する事に意味はありません。前者は日常的な利用が求められているにも関わらず、鉄道事業の長い歴史の中で老朽化した施設やバリアフリー化されてない施設が多くあるため、急ピッチでバリアフリー化が進められていますが、当然、未だに全ての駅でバリアフリー化が達成されているワケではありません

 では何故、 id:usi4444鉄道事業者は全ての路線で超低床電車を採用していない!車椅子利用者が健常者と同じように利用するために努力してないのは障碍者差別だ!」と批判しないのでしょうか? 答えは簡単です、彼が何も知らない知ったかワナビーだからです。

 

 さて、日本の全空港の中で最もバリアフリー化が遅れていた奄美空港ですが(トラブルが発生した6月5日の時点で)すでにバリアフリー新法に基づき、障害者用のトイレや車椅子利用者向けのエレベーターなどは全て設置済みでした。

 と云いますか、そもそも日本でエレベーターが設置されてない空港など存在しませんので、鉄道事業者はエレベーター設置のために巨額の費用をかけてるドンドコドーンと引き合いに出したところで、反論どころか批判の体すら為していません。

 加えて何度も繰り返しているように、奄美空港バリアフリー化を進めている真っ最中ですし、今回の騒動がなくとも、元々バニラエアは7月に昇降機を設置する予定でしたし、奄美空港自体が来年6月に増改築工事を終え、現在1機しかないボーディングブリッジの増設なども含め、更なるバリアフリー化の達成を予定しています。

 これはいずれも全て、今回の騒動が起きる前から予定されていた計画です。

 

 そもそも何故、奄美空港が増改築を計画したのかと云えば、LCC就航以降、利用客が増大し、空港収益が上がったからです。

 奄美空港は64年開港、88年から新空港が建設されました。

 バニラエアは2011年設立、翌年就航。2013年10月に不祥事で一旦事業停止となり、2ヵ月後に再開。奄美線の就航は2014年で、そこから一気に黒字回復しています。

 そもそも奄美空港は元々就航路線が少ない空港で、バニラエア以外のLCCスカイマークのみ(現在夏季のみの季節運航)。それ以外は琉球エアーコミューターを除けば、全てJALグループの系列航空会社ばかりです。

 メイン資本金だけ比較しても、資本金1800億強のJALグループに対し、資本金75億のLCCが一つの空港を活性化させ、古い空港を増改築可能とするほど貢献したのですから、快挙と呼んでも差し支えないでしょう。

 しかし、id:usi4444そんな事も知らず、調べず、独善的な思い込みから鉄道事業者だけが努力をしていて、航空会社は努力してないと勘違いし、その勘違いから生まれた妄想を論拠に他者に突っかかるのですから、これはもうホントに病気か何かとしか思えません。

 誤りを認めると死ぬ病、あるいは謝ると死ぬ病というのがありますが、id:usi4444まさにそれでしょうね。

 今後はidコールを受けても相手にせず放置するつもりですが、彼が撒き散らす害悪なデマに関しては、発見次第、積極的に潰していく所存です。