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アベニクシーorアベノセイダーズとは何であるのか。(ついでにパヨクも)

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グルメレビュアー「うどんが主食」が全レビューを削除 週刊文春の報道をうけ (BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース

安倍晋三と会食ランキング1位の読売新聞が安倍晋三よいしょ記事を全削除するか気になる b:id:entry:339712573

2017/06/11 19:39

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グルメレビュアー「うどんが主食」が全レビューを削除 週刊文春の報道をうけ (BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース

“私はこれまで飲食店を評価する時、いくら親しい友人の店であっても正直に評価をしてきました。 安倍ぴょんと同じこと言ってるwwww

2017/06/12 00:16

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 アベニクシーとは、端的に云えばこういう人たちです。

 普通に最初のはてブのリンク先記事を読んでいただければ解ると思いますが、元の話題は週刊文春が「食べログ」の有名投稿者の(高評価レビューをつけた飲食店との)癒着疑惑を取り上げたというクソみたいな記事で、それ以上も以下もないただそれだけの内容であり、安倍晋三・政権・自民党の話題どころか、そもそも政治とは全く無関係なカテゴリの話題です。にも関わらず、そこに何故か安倍晋三との共通点を見出し、それを安倍晋三批判や揶揄に繋げてしまう。これがアベニクシーです。

 アベニクシーとはつまり、「安倍晋三を憎む余り、どんな話題であってもそれを無理矢理安倍晋三に繋げて批判・揶揄してしまう党派性に無自覚な妄想癖」なんです。

 

 アベノセイダー(アベノセイダーズ)というのも居ますが、これはアベニクシーの亜種です。妄想癖なのは同じですが、こちらは陰謀論者寄り、つまり「安倍晋三を憎む余り、あらゆる出来事の問題の原因が安倍晋三であると思い込む妄想癖」なんですね。その結果として、アベニクシーのように揶揄するような事は殆どなく、ひたすら主観的かつ感情的な批判を展開する辺りがポイントです。

 具体的には、以下のリンク先で揶揄されてるような人たちです。

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安倍政権の様々な悪政のため、人々の関心が原発問題以外にも分散したことによる、抗議参加者の減少や、口座へのカンパ額の減少などが原因であると考えています。

 引用箇所の太字強調は筆者。

 読めばそのままですが、人々の関心が原発問題以外に分散したのは、ただ単に311の東日本大震災及びそれに関連した原発事故に伴う問題事の大半が収束したからです。今現在において(直接の被災者を除き)まだ問題にしているのは、自然被曝・体内被曝・レントゲン・ラドン温泉による被曝などの一切を無視したゼロリスク信仰狂信者だけです。

 もちろん被災者の感情論は現実的な問題と直結しているため、それを切り捨てる事は出来ません。法律上の加害者である電力会社、それを管轄する立場にあった政府のみならず、我々日本人全体も業として背負うべき責務です。しかし、ゼロリスク信仰狂信者のそれは、科学的知見も統計も実情も実状も一切考慮しない主観的な感情論ですから、相手にしたところでキリがありません。

 こうした団体は、発足当時から「危険ではない地域から勝手に避難し、政府の援助を求めた」いわゆる自主避難者を取り込んでましたが、そうした自主避難者が極少数になってきた事実、またこれ以上の援助は不要と援助を切られた経緯もあり、結局のところ首都圏反原発連合の断末魔は、そうした被害妄想塗れのゼロリスク信仰狂信者が少なくなった証左と云えましょう。一方でその残党が同団体の反権力思想に飲まれ、彼らと同じアベノセイダーズとなった事実は想像に難くありません。

 余談ですが、アベノセイダーズの語源はまんま「クルセイダーズ(全然関係ないですが「狂セイダーズ」と書くと元ネタ的にも何かしっくり)」なので、云い得て妙な話ではあります。

 

 ニコ大ではアベノセイダーズを「パヨク」と同一して解説していますが、オレの見解としては違います。彼らはアベニクシーやアベノセイダーズのような「党派性至上主義をこじらせた妄想癖」ではなく、「特権意識から生じた反権力的思考をこじらせた指向性集団」です。

「パヨク」の敵は「彼らが敵と定めた全て」であり、それを定める(一般的に通じる)理由や規範は一切存在しません。基本的に彼らの敵は「ネトウヨ」あるいはそれらが擁護するモノですが、これは単なるレッテル貼りのためのレッテルでしかなく、あくまでも自分達に歯向かう人物や勢力への蔑称に過ぎません。これらは、彼らの使う「ネトウヨ」が内側から生じた反乱分子に対して用いられる点からも明らかです。以上の性質は、明示的に「安倍晋三(ないし彼が属する自民党日本会議)」を標的としているアベニクシーやアベノセイダーズとは似て非なるモノなのです。

「パヨク」は反差別・反原発表現規制と云った社会的問題に次々首を突っ込んでは反権力闘争に明け暮れますが、これは順序が逆なんですね。彼らは自分たちが攻撃しても反撃してこない相手として「権力」を選択し、反権力闘争的言動はあくまでもその結果でしかないんです。そこにあるのは、自分たちこそが世の中を良くする「正義」であり、「国民の代表」であると勘違いしている特権意識そのものです。しかも彼らの対象とする権力はあくまで言論と表現の自由が保障された日本政府ないしそれに準ずる(組する)人物であり、海外には向きません。彼らは日本の右派には厳しい言動を繰り返しますが、海外右派は一切批判しません。パヨクウォッチングをしている人ならご存知でしょうが、彼らが日本のネトウヨ的要素や軍事的要素をどれだけ批判しても、その批判の矛先が韓国・中国・ロシア・アメリカに達する事はほぼありません。一時盛り上がった米トランプ政権批判ですら、安倍政権を批判するための材料として使うのみで、米トランプ政権が抱える人権問題に真正面からコミットするパヨクはほぼ皆無です。

 この辺りは「しばき隊」や「SEALDs」のような解り易いANTIFA界隈=アンチ活動家のみならず、社会の木鐸を名乗ってはばからないマスコミ関係者にも少なくない傾向です。彼らは自分たちの都合で威力の功罪を使い分けるため、自らが備えている言動の暴力性を棚上げする事に何の疑問も持ちません。なぜならば、彼らが相対しているのは「抗いがたい権力そのもの」であるが故、それに対抗するためには「権力を超える威力が必要」だと自認し、それを奮う事を必要悪だと認識しているからです。だから彼らはどれほど露悪的な言説を取ろうが、実効性の伴う暴力を奮おうが、自らの行いを「正義」と標榜する事に対して無自覚ではなく、あくまでも自覚的なのです。

 

 閑話休題

 アベニクシーとアベノセイダーズが妄想癖であるというのはオレが依然から主張している事ですが、前述した通り明確な区別があります。

 アベニクシーはあくまでも安倍晋三(ないし彼が属する自民党日本会議)」が憎いのであって、それ故にその対象を貶めるのが目的です。

 一方アベノセイダーズ陰謀論者ですからそのような意図はありません。彼らは純粋に、世の中の悪事や問題を対象が作り出していると信じて恐れている自称被害者なんです。

 それは同じ妄想癖でも、攻撃性の違いとなって現れます。

 アベニクシーは対象への深い憎しみを抱いているため、その攻撃性はただ偏に対象を排除・排斥する手段として用います。その結果として激しい批判や揶揄が生じるワケです。その過程でアベノセイダーズ同様に陰謀論を用いる事もありますが、これはあくまでも対象を貶めるための手段であり、目的ではありません。彼らは対象を恐れているのではなく憎んでいるので、それを達成するための手段であれば、陰謀論でもスキャンダルでも安倍晋三の病状だろうが何でも構わないのです。

   一方アベノセイダーズの対象に対する攻撃性もあくまでは虚勢の一部でしかありません。本質的に彼らは対象があらゆる陰謀の頂点に存在すると思っていますので、その攻撃性は畏怖の裏返しなんです。怖いからこそ叫ばずにいられないのです。

 まとめると、共通しているのは「安倍晋三(ないし彼が属する自民党日本会議)」を否とする党派性とそれから生じる妄想癖ですが、その出力結果に至る動機そのものは正反対です。アベニクシーが対象を貶めるための批判や揶揄を好んで実行するのに対し、アベノセイダーズは陰謀という恐怖から逃れるための回避行動として批判や揶揄を実行する(揶揄するケースは少ない)という顕著な違いがあります。

 

 これらは現実の安倍政権批判でも度々見られるのがネックなんですよね。

 テロ等準備罪批判に関しても、恐れや憎しみの余り(彼らにしか共感不可能な)おかしな例えを使ってその問題性を訴えるも一般層には全く共感されないどころか、その批判のやり方が「テロ等準備罪の問題を指摘して法案を修正ないし廃止に追い込みたい」という真っ当な目的ではなく、「テロ等準備罪を問題のある方案として喧伝する」=「問題のある方案を出すような自民党は与党に相応しくない」という空気を醸成して政権打倒を図りたいだけの野党という思惑まで見抜かれてしまった結果、肝心の法案の問題性が全く是正されないまま強行採決されてしまったのは頭の痛い話で。

 しかしその段階に至ってすらも、アベニクシーな野党の問題性を何ら理解しないまま、ただひたすら対象を貶めたいがための言動に堕してしまう辺り、根の深い問題とも云えます。

 全くの傍観者として見るだけならクッソ笑える話ですが、同じ日本に住まう国民として冷静且つ客観的な視点を向けると、自民党の悪い部分を是正させる政治勢力の中に、それを満足に行える党や人物が存在しないという事実は、とても笑える話ではありません。

 この流れが何処かで変わるきっかけでもあればいいんですが、野党もそれを支持する層も、自分たちの欠点や問題点は棚上げしまくりのお山の大将癖が一向に抜けないどころか、むしろ同病相哀れむ状態でますます妄想癖を強くする傾向が強い辺り、どうしようもないんでしょうねえ。ホントに困ったもんで。